以前のブログに書きましたが、なら枯れ病の予防のため、現在樹木に薬品の注入を行っています。寺の所有する山林が広大な面積の為に事前調査に相当の日数を要しました。ナラ枯れ病の危険がある樹種は、主にコナラ、シイ、カシ、クリだと製薬会社の方に教えられましたので、その種類の樹木の下から1.5m当たりの幹回りを図りました。

  

  

調査をして改めて分かった事ですが、植えられた杉を除くと里山の木々の約7割がコナラ、シイ、カシでした。その内、コナラが3割で残りの7割は、常緑樹のシイ、カシで構成されています。常緑樹は日陰でも自生していますが、落葉樹のコナラは日当たりでないと枯れてしまいます。

コナラが自生している場所は山の尾根や斜面が急で周りに木の無い林縁と言われる比較的日が当たる場所です。今の季節は新緑で薄い緑や黄色の葉がとても綺麗ですが、そのほとんどが常緑樹の新芽です。霊園の管理をして知ったのですが、常緑樹も新芽が出る時に落葉します。特に今の時期は常緑樹の落とした葉が大量にあるため清掃が追いつかないほどです。

園内の樹木はほとんどの木に薬剤を入れますが、正面に見える山の樹木は、特になら枯れが発生するコナラに限って注入しています。それでもすごい本数になりますので、非常に大変な作業です。園内は業者に委託しましたので安心ですが、園内から見える山は、自ら作業しています。直線距離はそんなにありませんが、実際に現場まで行くのに30分程歩かなければなりません。作業完了までしばらく時間がかかりそうです。

腰が痛いのと何より薬が驚くほど高価なので財布が痛いことに参っています。